月の舟

東方の二人の神様~雷神・風神様をあれこれ想う~東方神起応援ちゅう

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未来は誰にもわからない  (1)

  1. 2012/03/28(水) 14:01:00|
  2. 小話
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「ユノ」

リビングから自分の部屋に戻ろうと立ち上がった俺を

チャンミンがテレビを見つめたまま

呼び止める。

そして 俺を振り返ることなく差し出された手。

ずるいよ、チャンミナ、

俺はこの手をとるしかないんだろう?


 

 

 

 

チャンミンの体調が随分良くなってきた。

外出もするようになったし、ご飯も以前ほどではないが

たくさん食べるようになった。

今までは不安でチャンミンをひとりにしての

外出なんて考えられなかった。仕事でどうしても家を空けるときは

スジュメンバーやマネヒョンに頼んでチャンミンのそばに居てもらった。

情緒不安定な彼が何をするかわからなかったから―

彼は俺にも心を閉ざしてしまっていた。

一緒に暮らしてるのに

ほとんど自室にひきこもったまま、

まるで俺なんか居ないみたいだった。

リーダーとして責任を全うできなかっ俺を許せなかったのか・・・

ユノ自身もどこもかしこも疲弊していた、心も、身体もボロボロだった。

それでも踏ん張れたのは

傷つき心を閉ざしたかわいいマンネを守らなければと

自分のことをさしおいても必死だったから。

もしかするとそれがユノの唯一の生きる支え、だったのかもしれない。

全てを終わらせたいと考えていたユノを引き止めていたのは

チャンミンの存在だった。

 

 

「大丈夫?顔色、良くないよ」

覗き込むように俺を見つめるリジ。

「うん、ちょっと疲れたかな、昨日は撮影で

ほとんど寝れなかったから」

「もう、早く帰って休んで。私は一人で帰れるから、ね」

やさしいリジ。疲れていてるとどうしても

彼女の顔がみたくなって呼び出してしまう。

チャンミンの体調が戻り、俺とも以前のように話をするようになり、

キュヒョンやミノ達とよく外出するようになり、

逆に俺のほうが家にひとり残されることが

多くなっていった。

そんな時、撮影先で知り合ったのが、リジ。

俺をユノユノとしではなく普通に男友達として接してくれた。

気さくでやさしいリジ。

ポカンとあいた俺の胸を

彼女の存在がふさいでくれる気がした。

「そうだね、このままじゃまたこの前みたいに

迷惑かけそうだから 帰るよ。」

一度だけ、酔っ払って運転できなくなった俺は

近くだった彼女の家に泊めてもらったことがあった。

「迷惑だなんて・・・ただうちに泊まっただけでしょ」

顔を赤らめて怒ったようにリジが言う。

「うん、そうだね、でも今度は本当に泊まってもいい?」

「・・・そんなこと、答えられるわけないじゃない!」

ますます赤くなった顔でそっぽを向いてしまった。

くくっ、なんだか楽しい。

「何笑ってんの、もう!降ろして。歩いて帰るから」

あ~まずい、本気で怒らせた。

「ごめん、ごめん、リジ」

降りようとドアに手をかけていた彼女を

後ろから抱きしめる。

「ほんとに、今日はゆっくり休んで」

俺の腕の中でとたんにおとなしくなったリジが言う。

「ああ、そうするよ」

送っていくと言ったが,

歩いて帰ると言い出したら

聞かないので、また会う約束をして

車から降ろした。

誰かに似てるよな、いつも心にひっかかるが

どうしてもわからない。

マンションのドアを開けると今日は明かりが点いていた。

今日はチャンミンの方が早かったか、

いつもはユノが先に帰ってチャンミンの帰りを

どんなに遅くなろうとも起きて待っていた。

「ただいま~チャンミナ?」

リビングのテレビがつけっ放しでチャンミンの姿がない。

「部屋かあ?」

コンコンとノックして声をかけるが

返事がない。

「チャンミナ?いないの?」

何だか嫌な予感がして、ドアを急いであけると、

蒼白な顔をしたチャンミンがベットに凭れ掛かっている。

「どうした!どこか悪いのか!」

慌てて駆け寄りチャンミンを抱き起こす。

ぎゅっと閉じていた眼が少し開く。

「ユノヒョン・・・何でもないです」

「おまえ、何でもないって顔色じゃないぞ!」

額に手をあててみるが、熱はなさそうだ。

が体中が汗をかいたのか、ぐっしょりぬれている。

「大丈夫です、少し横になれば治りますから」

そういって弱弱しく俺の手を跳ね除けて

ベットにあがろうとした。

ユノは手伝ってやろうと抱きかかえた途端、思いもよらぬ力で

振り払われた。

「自分で出来ますから!もう一人にしてください!」

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